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道修町くすりの始まり展〜明治期のカレースパイスを作ろう〜

  • 執筆者の写真: 玲子 福谷
    玲子 福谷
  • 8月25日
  • 読了時間: 3分

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「カレーのスパイスは実は生薬だった。」

田辺三菱製薬は江戸時代の1678年に創業、大手の製薬会社では最古の製薬会社です。

300有余年、その歩みを展示している田辺三菱薬資料館10周年記念として行われたワークショップに参加しました。

以前、生薬は匂い袋の材料になりその中身は胃腸を整える生薬が使われていると、お線香を売っておられるご主人から聞いたことがありました。

今回のワークショップは「明治期のカレースパイスを作ろう」。

スパイスも薬として多用した、インド式食生活から生まれたもので、今でもインドでは現在でも家族のその日の気分や体調に合わせてスパイスを調合しています。


田辺三菱製薬さんが、今回この企画をされたのもそもそも生薬というものは食べ物からできていて、自分の身近なところに存在しているということをお伝えしたかったそうです。

薬がどんどん進化して、今は生薬から抽出したとか化学と融合させたとかそのものの形では存在していないけれども、田辺三菱製薬さんの最初の薬は17種の生薬を使った婦人病に使われたものでした。

人参、沙参、肉桂、甘草、檳榔子、黄蓮、当帰、熟地黄、圭辛、丁子、木香、白朮、大黄、黄芩、川骨、茯苓、川芎


産前産後の貧血、めまい、立ちくらみ、のぼせ


因みに、かやくごはんという名前の由来は「加薬」。

漢方薬の効果を高めるために加える補助的な薬という表現を、医食同源の観点から混ぜるご飯を「加薬ごはん」と呼ばせたようです。

一般的には「炊き込みご飯」「混ぜご飯」などと呼ばれています。


生薬はこのような「薬研」というものを使ってすりつぶしていきます。

今回は、クミンシードをすりつぶしていきました。

やはりすりたてはとてもいい香りがして、食欲を掻き立てていました。

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ワークショップの講義をしてくださったのは、井上岳久先生(カレー大学 学長)

様々なところでスパイスのお話をされている先生、博学で知識豊富なお話はとても楽しく勉強になりました。

薬研の使い方は、少し体重を乗せて前に滑らすように擦り前後に滑らせていく感じで擦って行きます。。

なかなか種をすりつぶして粉にするのは時間がかかりました。

昔の人は多くの生薬をこうやってすりつぶして薬を作り、手間をかけそれぞれの人に合わせて生薬を調合する、頭が下がる思いでした。


もしかしたら現代の「病」をどんどん複雑にしているのは、何でも手軽に手早くという行動がそうさせているのかもしれませんね。

予防の第一歩は、まずはお腹の調子です。食べ過ぎも食べなさすぎも「病」につながります。

今自分のお腹は、どんな感じだろうと振り返ったり、立ち止まったりする余裕が必要なのでしょう。



 
 
 

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