梅雨の真っ只中、奈良県大宇陀にある「当帰の里」に行かせていただきました。コロナの影響でギリギリまで悩みましたが、ご参加希望の皆様から、今だからこそ知りたい知識というご意見に動かされ、実現いたしました。
かぎろひの丘で推古天皇が薬草狩りを催されたという記事が、日本書紀に残されているという宇陀。
その宇陀の当帰は、当帰の中でも「大和当帰」と言ってとても貴重なそして育成に時間がかかるものです。この貴重な大和当帰を守り育てておられるのが、西田奈々さんです。
当帰愛に溢れた女性で、参加者の方から「奈々さんのお話し声はとても癒される心地よい響きを持っておられる」と言われ、彼女のお人柄がそこに凝縮されていると感じました。
「大和当帰」は栽培に2年の月日を要し、そこから根は乾燥させ寒い時期(2月中旬)に湯もみという工程を行い初めて漢方薬として出荷できるそうです。葉の方も栽培から2年、乾燥させて使います、これは私達一般にも分けていただけます。
今回は当帰のお花が咲いていて、そのお花の香りがまた葉とは少し違いがあり、甘みを感じる気がしました。
当帰の畑の見学の後は、彼女がご一緒に精油の蒸留や陶器の乾燥をやっておられる、有機農法の山口農園の山口武さんの説明を受けながら、低温でじっくり時間をかけて乾燥させた当帰や野菜の貯蔵庫に案内していただきました。貯蔵庫の中は私が以前訪れた、南仏のハーブ農家さん達の貯蔵庫と同じ香りがして、南仏ではこのように乾燥してましたと山口さんにお伝えしたら、私たちも同じ製法で乾燥してるんですよとのお返事。
植物や野菜をきちんと育てられる方々の姿勢は、世界共通なんだなと思いました。
ランチはヒルトコcafeさん
こちらもお料理の中に様々な大和野菜、当帰などが入っていて大満足でした。そこで大和当帰のミニセミナーを西田さんにしていただき当帰の化粧水作り、その後宇陀の森野薬草園・薬の館と案内していただきました。これだけの工程を本当に丁寧に心を込めてガイドをしていただき、ご参加いただいた皆様帰りの電車の中で遠足を終えた小学生のようでした。
次回は、東浦ミカンを育て守っておられる敦賀の勝田さんの所に遠足に伺おうかと計画中です。
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